Sydney

世界三大がっかりの里

ヨーロッパ中で雪が降った.2005年は2月後半から毎日のように雪だ.当然ロンドン・ヒースロー空港は大混乱.不安を抱えながら空港へ.高速も大渋滞.ヒースロー空港のカウンターも大行列.ラウンジは人でいっぱい.金曜の夜とあって,皆顔を赤くしてパブにいるようなにぎやかさ.スーツを着たサラリーマンも「やってられるか」とばかりにビールを飲んでいる.機内の映画は,ブリジットジョーンズ・エッジオブリーズン.前作と同じのりで,面白い映画だ.

オーストラリアはいまだに入国にビザが必要で,税関も混んでいる.入国が面倒な国だ.

イギリスでは雪が降っていたというのに,こちらは雲ひとつない快晴だ.イギリス人にとってオーストラリアは憧れの地.暖かくて住みやすいオーストラリアに行きたいと思っている人は多いというのもうなずける.セーターを脱ぐ.タクシーで30分ほどで市内のホテルへ.

Opera House

世界三大がっかりのひとつ,オペラハウスとハーバーブリッジ

Opera House, Sydney, Yuichiro Nakamura, 2005

■オペラハウス Opera House

朝6時についてしまったので,ホテルもチェックインさせてくれない.とりあえずカメラを持ってオペラハウスを見に行く.市内から30分も歩くと,王立植物園の先に,ミセスマックォーリーポイントからオペラハウスとハーバーブリッジが同時に見られるところに出る.もう幾度となく写真に撮られ,さんざん絵葉書にされてきた景色だが,改めて実物を見るとなかなかどうして,悪くないのでは?と思えてきた.これは本当に世界三大がっかりのひとつにすべきだろうか.大きいし,形もランドマークとしては申し分ない.アクセスも良い.近づいてみると,タイル張りになっているのが目立つし,汚れも結構あるので,やはりこの絵葉書のポジションが一番良い.太陽の方向は午前中が良い.

オペラハウス http://www.sydneyoperahouse.com/

Blue Mountain

ブルーマウンテン.青い?

Blue Mountain, Sydney, Yuichiro Nakamura, 2005

グレーター・ブルー・マウンテンズ地域, 2000,自然遺産

■ブルーマウンテンズ Blue Mountains

オペラハウスも堪能したので,郊外のブルーマウンテンに電車で行くことにする.このブルーマウンテンは,コーヒーのブルーマウンテンとは残念ながら違う.シドニー市内は東京のようにビルばかり.そのビルの間を抜けてセントラル駅へ.

Central - Katoomba の往復チケットを買う.A$14=1190円.列車は2階建て,少し汚い.バーガーキングもどきで買ったハンバーガーを食べながら向かう.11:30 にセントラル駅を出て,Katoombaについたのは 14:00.さて,駅から南に行ったところにエコーポイントという名の展望スポットがある.そこまでのんびり行く.歩いて向かったが,何気に遠い.ヒーコラいいながら30分ぐらいでやっと到着.エコーポイントはがけになっていて,がけの下はずっとユーカリの森が広がっている.このユーカリの油分で青く見えるのだというが,どうだろう.青いといえば青いが,これって普通の景色では?

視界左にはスリーシスターズと呼ばれる塔のようになった岩が3つ並んでいる.

Giant Staires, Blue Mountain

ジャイアント・ステアーズを下りると,がけの下に出られる

Giant Staires, Blue Mountain, Sydney, Yuichiro Nakamura, 2005

エコーポイントから東のほうへ少し下りていくと,Giant Staireway という900段の階段が始まる.入り口に,「危険」と書いてあった.大げさだな,と思って進むと,実際危険.がけを下りていくので,この上なく急な階段.皆が必死で手すりに掴まるせいか,手すりはつるつる.下りるだけでひーひーいいながら下りていく.スリーシスターの根元に出るまでは眺めが良く,写真をとったりする余裕もあった.途中から,下りるのもつらいし,かといって上に戻るのはもっといやだ,という状態に追い込まれる.下から死にそうな顔をした人が上がってくる.「ハロー」と声をかけるが,うるんだ悲しそうな目でこちらを見てくる.だんだん眺めも悪くなり,

「いったい何のために?」という疑問が自分を攻め立てる.

何とか下までたどり着き,がけの下に沿って西に行き,Scenic Railway に到着.これは,列車というより滑車というような,やけに急な列車だ.「世界一急な列車」と書いてある.これが上まで連れて行ってくれる.A$ 7 = 595円.支えなど木でできていて,とても安全とは思えない.しかし,これしかない.

また歩いて駅まで戻る.また列車に乗り,市内に戻ったのは 19:30.

Sydney Harbour

オペラハウス前のハーバーでビールを飲む

Sydney Harbour, Sydney, Yuichiro Nakamura, 2005

オペラハウスの横にはビールを飲めるところがあり,ハーバーを眺めながらのんびりできる.

King Prawns, Sydney

シドニーといえばシーフード

King Prawns, Sydney, Yuichiro Nakamura, 2005

ダーリング・ハーバーまで行き,Nick's というレストランでシーフードを食べる.キング・プロウン(えび)とカラマリ(イカ)を頼む.うまい.いいところだ.

NICK'S SEAFOOD RESTAURANT http://www.nicks-seafood.com.au/
  The Promenade, Cockle Bay Wharf Darling Park NSW 2000
  Phone: +61 2 9264 1212 / Fax: +61 2 9264 8686

Bridge Climb, Harbour Bridge

ハーバーブリッジの下.ブリッジクライムではまずここを行く

Under Harbour Bridge, Sydney, Yuichiro Nakamura, 2005

■ブリッジクライム Bridge Climb

時差ぼけがなかなか抜けない.イギリスと時差11時間なので,とてもつらい.それでも気合を入れて朝ハーバーブリッジに向かう.今日は,Bridge Climb を予約しているのだ. ロックスという,昔の面影が残っている地区に入ると,Bridge Climb はわりと認知されているらしく,看板にがきちんとたっている.それにしたがっていくと,ぽつんと入り口があった.予約してきたのだが,この Bridge Climb は10分おきにシステマチックに出発するので,よほどのことがなければ飛び込みでもいけそうだ.近づくとハーバーブリッジは結構大きく,シングルアーチの橋としては世界第二位の1149mあるというのもわかる.クライム中「アメリカがこの後に60cm長い橋を作った」といったらみんなブーイング.

10:25 Bridge Climb / A$185 = 15,725円

受付で10:25でチェックインしようとしたら,10:15も空きがあったので,そちらにしてもらう.プラズマTVでこれからやることの手順が流れている.周りに座っている人たちは同じ時間のようだったので軽く挨拶.時間になると部屋に通される.誓約書にサイン,アルコール検査をさせられる.このアルコール検査機は,息を吹き込むのではなく,それに向かって話すだけでよいものだったので,「私はそんなに飲んでいません.許してください」といってみた.

全部服は着替えさせられる.下着1枚だ.あらゆるもの,カメラも,時計も,ネックレスも,すべてロッカーに入れる.めがねはOK.天気は晴れ.気温23℃.皆で自己紹介.オーストラリア人が多かった.60歳の人もいる.皆英語圏の人たち.必死で冗談を考えて言う.

格好悪いグレーのつなぎに着替える.荷物をロッカーに入れる.次にハーネスをつける.ハーネスは,ワイヤーに取り付けられ,いざというときに下に落ちないようにするものだ.説明係からクライムリーダーに交代.室内にある練習用の階段で登り方を練習させられる.最後に骨伝導タイプのヘッドホンを付けて準備完了.無線を通して,クライムリーダーの声はこのヘッドホンから聞こえてくる.まず道路に出る.通行人がものめずらしそうにじろじろ見る.何も書いていないドアから橋の鉄骨の下に出る.この橋の下の鉄骨に沿ってしばらく行き,途中でアーチの上に出る.この橋の下の鉄骨を歩いている間,床から下が丸見え.高さは10階ぐらいあるので,かなり怖い.その代わり眺めは良く右手にはロックスが見え,その先にはオペラハウスがある.しばらく歩いていくと,海の上に差し掛かる.ずっと平らだったが,ここで階段を上り,アーチの上に出る.

 


ブリッジクライム中

Bridge Climb, Harbour Bridge, Sydney, Yuichiro Nakamura, 2005

かなり急な階段で一人ずつ上がる.ここが一番の難所.橋げたから橋の上の道路を抜けていくので,車と同じ高さの目線になる.クライムリーダーが,「手を振ってタクシーを止めないように」とつまらない冗談をいう.歩道もあり,普通に通行人が歩いている.下から突然出てきた人にぎょっとした顔でこちらを見る.笑って手を振る.珍しそうに写真を撮ってくる.

アーチの上まで上がると,視界が開けた.アーチの上の鉄骨は,幅3mはあり,広くて恐怖感はない.階段は少し大変だったが,思ったほどたいしたことはなく,むしろゆっくり登っていくのでじれったい.練習に30分,上に上るのに1時間半ぐらいかかるが,普通に行けば30-45分で頂上までいけるだろう.アーチの上は風が心地よく,快晴だったのではるか太平洋まで見える.このわくわくした感じは一回味わうべきだろう.

Bridge Climb, Harbour Bridge

ブリッジクライム,頂上で

Bridge Climb, Harbour Bridge, Sydney, Yuichiro Nakamura, 2005

前後の人たちと話しながら頂上へ.オペラハウスを入れて,「シドニー」といいながらみんなで写真を撮る.個別の写真もいくつか撮り,後で売ってくれる.デジカメなので,CDに焼いてもらうことも可能だ.頂上あたりには,橋のメンテナンス要員がいて,命綱なしでひょいひょい歩いている.橋の頂上でオペラハウスの反対側のほうのアーチにわたる.頂上では,さえぎるものが何もないので,すごく気持ちが良い.オペラハウスも良く見える.日光の関係で,昼から夕方にかけてが良い.雨の日や,風の強い日は悲惨らしい.下に下りて,階段に差し掛かったところで,おばさんが足が震えて下に降りられなくなった.5分ぐらいしてようやく収まり,無事下りられた.

Bridge Climb http://www.bridgeclimb.com/

Bridge Climb で,パイロンと呼ばれる端の橋梁のチケットをくれたので,行ってみる,だいたいアーチの半分ぐらいの高さ.Bridge Climbが始まる前は,みんなこちらを登ってオペラハウスを眺めたのだろう.

Rocks, Sydney

ロックスのマーケット

The Rocks, Sydney, Yuichiro Nakamura, 2005

ロックスのマーケットを抜ける.

Inside Opera House

オペラハウスの中を回るツアー

Inside Opera House, Sydney, Yuichiro Nakamura, 2005

オペラハウスに行き,ガイドツアーを申し込む.A$23=1955円.このあたり,海に突き出しているので,ヨットを眺めながら寝転んでビールを飲んだりしてのんびりできる良いところだ.ツアーは,コンサートホールと,オペラシアター,Utzon Room に行くのみだが,この中は一軒の価値がある.まず,オペラハウス独特の形の内側の造形が美しく,意外と機能的.良く考えられている.木がふんだんに使われているのも良い印象.劇場は少し高く持ち上げられていて,外に向かってガラス張りになっているので,ハーバーが良く見える.実際オペラハウスを見てがっかりした人も,中を見てみるべきだろう.コンサートホールは,客席も木,壁にも木が使われ,ガイドがひそひそ声で話してもすごくクリアに聞こえる.シアター自体の曲線が美しい.ステージではピアノの調律をやっていたが,一番後ろの席でも良く聞こえる.

オペラのシアターは,毎日演目を変えるとのこと.だから,舞台装置も毎日変える.こちらのシアターはコンサートホールと比較して小さめ.音響は同じようにすばらしい.

ねぎ塩ラーメン, 一番星 Sydney

一番星のねぎ塩ラーメン

Ichiban Boshi, Sydney, Yuichiro Nakamura, 2005

■シドニーのラーメン

シドニーには日系のラーメン屋がいくつもある.結構いけるらしい.紀伊国屋の向かいにある一番星.残念ながら,とんこつラーメンはなかった.VB(ビール),焼き餃子,ねぎ塩ラーメンで A$21=1785円.少し高いが,日本でも最近はこんなものだろう.さて,味はまあまあ,塩がさっぱりしすぎていたが,麺はいける.ロンドンでは,とにかく麺がだめなので,これは画期的だ.ロンドンの「ラーメン太郎」など,店長を一発殴って帰ろうか,と思うぐらいのものなのだが,ここはまた来ても良いと思わせる.店員はワーキングホリデーらしき女性がたくさん働いている.そういえば,シドニーの土産屋はとにかくワーキングホリデーの日本人女性が目に付く.

一番星 Ichiban Boshi
  02-9221-6838 / Level 2, Strande Arcade, Pitt Street Mall, Sydney

塩ラーメン, ラーメン館,  Sydney

ラーメン館チャイナタウンの塩ラーメン

Ramen Kan Chinatown, Sydney, Yuichiro Nakamura, 2005

ラーメン2軒目.Hay Market のラーメン館に行く.少しわかりにくいところにあり,エレベーターで2Fに行く.中は原宿のじゃんがらラーメンのような雰囲気.塩ラーメンとビールでA$12=1020円ぐらい.ラーメンはとんこつベースで少し臭みがあるが,悪くない.麺も腰がある.

ラーメン館チャイナタウン店
  
02-9211-6677 / Level 1, 90 Hay St., Haymarket, Sydney

シドニーは,思っていたより楽しい街だった.タクシーでまた空港に戻り,ジーンズ,セーターに着替える.一気に25℃ぐらい気温が下がるのかと思うと,憂鬱だ.最後のオーストラリアのビールを飲みながら,飛行機の時間を待つ.シドニーにいる人たちは,明らかにイギリス風の英語を話し,イギリス風の考え方を持っていた.なにか「暖かくて気候の良いイギリス」に住んでいるようで心地よかった.イギリスには短パンの人はこんなにいないが.

<ケアンズ,エアーズロック,ダーウィン編


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Cairns / Ayers Rock / Dawin