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   2004/06/28 Mon. 曇り


■ウィンブルドン

ウィンブルドン見学までの道のりは長い.

1. まず,返信用封筒を入れて,用紙を取り寄せる
2. その用紙に記入して,やはり返信用封筒を入れて申し込み.締め切りは,前の年の年末.
3. 抽選に当たると,通知が来るので,小切手を入れて注文
4. ようやくチケットが届く.

大会期間中の 2週間の中で,どの日のどのコートに申し込むかは指定できない. 全く持って抽選の運任せなのだ.運がよければ決勝のセンターコートだし,悪ければ,初日の2番コートだ.

センター,1,2番コートは,抽選で決まるので,狭き門だが,それ以外のコートは,券を買えば普通に入場できる.センター,1,2番コートも,当日券が少しだけあるので,それ目当てに並べば運が良いと買えるし,帰ってしまった人の席は再度コートの脇で売りに出されるので,それに並ぶ手もある.コートは19番コートまであり,順次試合が行われる.ランキングが上の選手は自動的に上のコートが割り当てられるが,「え,この人が?」と思うぐらい結構上のランキングの人でも,その辺のコートで試合をしている.コートの脇には普通の公園にあるようなベンチがすえられており,そこに座ってビールを飲みながら間近で見られる.

すべて芝のコートであるのと,過剰な広告がないので,とても品の良い雰囲気の大会だ.

この日は,杉山愛の女子シングルの試合があり(一番上の写真),ちょうどベスト 8 を決めた試合を見られた.4人で応援に行ったので,A4の紙に,「杉」「山」「愛」「ガンバレ」と書いて一人一枚ずつ担当.

ウィンブルドンの時期は,イチゴの時期ともあって,イチゴミルクが名物.イチゴに砂糖とホイップしていない生クリームをかけて食べる.まずい.

チケットは運良くセンターコートがあたった.ちょうどヘンマンというイギリス人の男子シングルの出た試合だったので,ほとんどの人がかわいそうなぐらいヘンマンばかりを応援.3時間以上も試合を続け,夜9時を回った.この時期イギリスは夜 10時ぐらいまで明るいので,この時間でもまだ試合ができる.結局 ヘンマンが 3-1 で勝利.観客は最後は総立になった.

 

Wimbledon http://www.wimbledon.org/

 

   2004/06/26 Sat. 曇り


■トーチ・コンサート

ロンドンの聖火リレー終点でコンサートをやるというので,行ってみる.

しかし,このコンサート会場,バッキンガム宮殿の前の通り, The Mall (ザ・マル) で行われており,通りの真ん中にステージがあって,観客は,そのステージの左右に細長く並んで見学,という変な形をしており,ぎりぎりに行ってみたら,ステージははるかかなた,こんな細長い会場でどうすれば良いのか,観客もイマイチ盛り上がらず.

 

 

Visit London http://uk.visitlondon.com/

 

   2004/06/26 Sat. 曇り


■YAUATCHA

ロンドンのSOHOにできた YAUATCHA (ヨーアッチャ) は飲茶中心の中華料理のレストラン.この国にあって,かなりレベルが高く,定番のクリスピーアロマダック,えびシューマイ,アスパラフェンタン(蒸したクレープで具をくるんだもの),ちまきなどなど,どれもおいしい.

イギリスの中華では,クリスピーアロマダックという,カリカリにしたチキンを北京ダックのようにねぎときゅうりとたれをつけて巻いて食べる前菜が定番.他の国の中華料理では見たことがないのだが,この国特有? どなたか情報をお持ちでしたらお教えください.

予約は必須.90分で店を追い出されるが,2人で7品ぐらい頼み,GBP 40 (8,000円)程度でこれだけおいしいのは,ロンドンではかなり画期的だ.ロンドンではレストランで食事をすると,一人 GBP 30 は軽くとられる.しかもまずい店がたくさんあるからだ.1Fはケーキ屋で,少し中華風のアレンジのした見た目も美しいケーキを売っているティールームになっていて,席待ちで並んでいるときに利用できる.

Yauatcha MAP review

 

   2004/06/25.Fri. 晴れ


■アルザス・ワイン

アルザスに出張.アルザスといえば,白ワインの産地として知られる.

会社の工場の敷地jには,工場を立てる前にあったワイン畑が今でも残され,収穫してワインを造っている.本来の工場は,ワインとは全然関係のないものを作っているのだが.こういうのって,割と良いと思う.

 

 

 

   2004/06/19 Sat. 晴れ


■Royal Ascot

ロイヤルアスコットはアスコット競馬場で毎年 6月に開催される競馬シリーズだ.女王陛下自ら馬車に乗って登場することから,男性はシルクハットにモーニング,女性は帽子にドレスと,正装して来るという.今回行くのは初めてだったので,うわさには聞いていたが,果たして本当にみんなシルクハットをかぶっているかなどわからず,迷ったあげくに近くの貸衣装屋でモーニングを GBP 75 (15,000円) で借りる.

当日モーニングを着てみるが,どうにも照れくさく,本当にみんなこんな格好で競馬をしに来るのか最後まで半信半疑.しかし,レース場につくと,確かにみんなシルクハットにモーニングで着ている.本当に正装でないとは入れないのは,Royal Enclosure という,入場料だけで GBP 150 (30,000円)もするところだけなのだが,そこでなくても正装している人ばかり.

みんな正装してきているとなれば,一気に強気になり,レストランエリアでは,シャンパンを開けてえらそうに乾杯.

ファンファーレと共に,女王陛下が馬車で芝のコースを走り,開会.テレビでは昼間からファッション評論家が着こなしや帽子の値段をチェック.特に木曜日はレディース・デーといって,女性を男性がエスコートする日.女性も豪華で奇抜な帽子を競い合う.

普通の馬券売り場で馬券を買うこともできるし,グランドスタンド前に陣取っているブックメーカー (相場師) から買うこともできる.ブックメーカーは,それこそホワイトボードに倍率を書き込み,観客もそれを見て買う.倍率は時たま書き換えられ,良く見ていると,並んでいる2つの違うブックメーカーで倍率が違う!かけ方も,単勝,複勝から,複数レースの勝ち馬を当てたり,かなり種類があって,難しい.単勝を買ってみたが,だめでした.

いや,確かにすごい一大イベント.一見の価値アリ.

The Royal Ascot http://www.ascot.co.uk/

 

   2004/5/31 Mon.晴れ


■レ・ミゼラブル

名作レ・ミゼラブル.筋が複雑で,長い原作を2時間半で演じきるので,とても展開が早い.途中何人もの登場人物が死んでいく.見に行くときは,あらすじを予習することが絶対に必要だ.

丸い回転式の舞台が回るたびに,家の中,パリの街,バリケード,下水道の中,橋の上,など,どんどん舞台装置が変化していく.

原作が名作なら,ミュージカル自体も非常に古典的で,セリフはすべて歌になっている.何をするにもいちいち歌う.とてもミュージカルミュージカルした作品だった.

Les Miserables http://www.lesmis.com/musical/

   2004/5/31 Mon. 晴れ


■丸ごとチキン

スーパーで売られている,出来合いのローストチキン.前から一回買ってみたかったのだが,なかなか機会がなくて変えなかった.念願を果たす.

家でも何度かローストチキンは作ってみた.それはそれでとてもおいしいのだが,店の機械でぐるぐる回っている奴を食べてみたかったのだ.値段も GBP3(600円)程度とかなり手ごろなのが良い.

割とおいしかった.でも2人では多すぎ.

 

   2004/5/28 Fri. 晴れ


■Saito Kinen Orchestra

サイトウ・キネン・オーケストラを聴きにロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホールに行く.普段はオーケストラを聴きに行ったりしないのだが,小澤征爾指揮のコンサートに一回行ってみたかったのだ.

曲目は,武満徹/Requiem for Strings,BARTOK/Music for Strings, Percussion and Celesta,TCHAIKOVSKY/Symphony No 6 in B Minor, Op 74 "Pathetique".パンフレットから書き写しただけで,どれも知らない曲.

オーケストラの団員が席に着き,少しの間が空いた後,指揮の小澤征爾が登場.指揮台に立ってしばし集中.すっと手を上げると,それに呼応して演奏が始まった.演奏の間中,小澤征爾はパートごとに細かく指示を出し,全身で曲の表情を作り,そのままばったりと倒れるのではないかと心配するぐらい情熱的に指揮を行っていた.ここまで情熱的に指揮をするとは予想していなかったので,驚きだった.

曲の合間ごとに,客がいっせいに咳をする.拍手より咳の方が大きいぐらいだ.そんなにみんなで我慢するほど咳をしたいものかな,などとおかしくなる.今回の席は,舞台の真横のボックスシートにした.4人で1ボックスなので,知らない人と2組で占有なのだが,割と落ち着けるので気に入った.小澤征爾は2002年からウィーン・フィルの指揮を行っているのだが,ぜひウィーンで小澤征爾の指揮するオペラを見に行きたい.

 

   2004/5/23 Sun. 晴れ


■PYO

ホワイトアスパラに続いて,「アスパラガス狩り」に行く.アスパラガス狩りとは,地面からにょきにょき生えているアスパラガスを根元からポキッと折って収穫.土だらけの地面から,縦に15cmぐらいのアスパラガスが生えているだけなので,「アスパラガス狩り」はとてもとても地味な作業だ.

またみかん狩りやイチゴ狩りなどと違い,その場で食べることは不可能なので,家に持って帰って茹でて食べるしかないのだが,こうしてつんで帰り,すぐ家で食べてみると,野菜の鮮度で味がぜんぜん違うのがわかる.みずみずしくさわやかな味が楽しめる.

実際次の日に余った分を食べたのだが,明らかに味が落ちていた.まさにアスパラは旬の味,なのだ.

 

   2004/5/22 Sat.晴れ


■Chicago

ミュージカルのシカゴを見に行く.

ロンドンでは,ストランド通りに面しており,STOMPのならびにある.このミュージカルの売りはダンス.かかとの高いダンスシューズをはいて,黒いセクシーな衣装を着て踊る.といっても下品な感じではなく,むしろモダンな印象.ダンスのレベルはかなり高く,筋がわからなくても感心してしまう.舞台装置らしい舞台装置はなく,オーケストラが舞台の真ん中にでん,といることが新鮮.舞台近くで見たほうが迫力があるが,10列目ぐらいまで離れたほうがダンス全体を見ることができるのでそれは好き好きか.

 

   2004/4/25 Sun. 晴れ


■旬のホワイトアスパラ

日本で旬のものといえばたけのこが頭に浮かぶが,ヨーロッパ大陸の代表的な旬のものといえばホワイトアスパラガス.この4-5月あたりにしか採れないホワイトアスパラガスをいただいた.このホワイトアスパラガスは,もやしのように日に当てないように盛り土して育てたもので,太陽に当たると緑になってしまうとのこと.

このアスパラ,とてももろく,ちょっと力を加えるとポキッと折れてしまう.皮むき機で少し皮をむき,軽く茹でて食べる.根元の方は硬くて大味なので,贅沢に先半分だけ食べるとほのかに甘くてとてもおいしい.

ホワイトアスパラというと,缶詰になった,すこしグニュッとした歯ごたえのものを想像するが,茹で時間を調節して,歯ごたえを残したほうがおいしく感じるのは,日本人だから?実際はフランス人など歯ごたえが残らない程度まで茹でるようだ.

 

   2004/4/10 Sat. 曇り


■成田へのフライト

現在,成田への直行便は,JAL,ANA,VIRGIN,BA の4社だけが運行している.JALをのぞく各社は Premium Economy という Economy と Busines の中間の,少しイスの大きいクラスを用意している.ビジネス目的で利用する人を当て込んでのものだが,昔のビジネスクラスの大きさのイスで,意外と悪くない.少なくとも,エコノミーで移動するのとは全く違う.

サービスで言うと,JALはベテランが多くて少し高圧的,ANAはフットワークは軽いが,少し素人っぽく,VIRGINはあかぬけていて,BAは堅いが,そつなくこなす,という印象.ビジネスクラスで比較すると,VIRGINとBAが完全なフルフラット.JAL と ANAは,少し傾いている.この少しの傾きが結構曲者で,これががために,結構寝心地が違う.ビジネスの機内食は,結構おいしくて,きちんとコースでサーブしてくれる.BAのビジネスクラスは,ロンドンのNOBUのメニューなので,悪くない.ANAの和食もおいしい.VIRGINは変わっていて,機内食は,メニューを渡されて,「いつ注文しても良い - Freedom」というシステムを持つ.実際には,皆離陸してすぐ注文するのだが.あと,マッサージ用のエリアがあって,頼むとマッサージしてくれる.ヒースローのラウンジは,BAがとにかく大きく,サンドウィッチなども置かれているので,軽食が取れる.しかし,充実度から行ったらVIRGINが一番で,メニューで軽食が注文できる.あと,DINERS CARDを持っていると,ターミナル1 のラウンジに入れる.そこはただイスに座れる程度だが,たまに利用する.ANAは Star Alliance の共同ラウンジなので,特徴がなく,少し騒がしい.でも,生ビールが飲めるのが良い.

では総合的にどの航空会社がいいのか,ときかれると,どれも一長一短あるのだが,やはりロンドン初だと,BAが圧倒的に路線が多いので,BAを使うことが多い.

 

   2004/4/9 Fri. 晴れ


■イギリス人がイギリスで食べるもの

イースターの4連休の初日,レストランにランチを食べに行った.RACINEというフレンチレストランだ.TIMEOUT という東京で言えば Tokyo Walker のような雑誌で年間1位になったところだ.入口はそんなに大きくないが,奥が長い.店員は,フランスなまりの英語を話し,パンも,バターも,すべてがきちんとフレンチだった.料理はとても満足のいくもので,また行きたいと思わせる店だった.デザートもおいしい.

さて,周りの席を観察すると,みな一様にチップス(フレンチフライ)を注文している.この店に着てまで,わざわざチップスを食べなくても良いと思うのだが,これを食べずにはいられないのだろう.

スーパーに行くと,野菜コーナーの列とか,生肉コーナーの列とかあるが,ここでは,それに混じって,「芋の列」がある.その一角は,端から橋までびっしりジャガイモが並べられているのだ.それくらいみんなジャガイモを食べる.もし,鳥インフルエンザならぬ,芋に起因する病気がはやるようなことがあったら,きっと決死の覚悟で芋を食べてしまう人が続出するだろう.

Racine, London
Telephone: 020 7584 4477
Address: 239 Brompton Road, London SW3 2EP

 

   2004/4/3 Sat. 曇り


■イギリスの天気

このコラムでは,天気のことばかり書いているが,本当にイギリスの天気は移り変わりやすい.週末の天気は,みんな気になるところだと思う.まず金曜の朝天気予報を見ると,曇りという予報で,まあまあかなと思っていたが,帰って来ると,妻が「明日土砂降りだってさ」と言う.寝る前にもう一度見てみたら,晴れになっていた.こんな感じで,天気予報はもともと全く当てにならないし,実は,気象レーダーを見ながら自分で予報をしたほうがあたると思っているので,だいたい BBC Weather (http://www.bbc.co.uk/weather/ukweather/) の衛星写真を見ながら自分で考える.イギリスは山のほとんどない平らな地形なので,天気予報はそれほど難しくないと思う.気象庁並みのスーパーコンピューターや,日本の Earth Simulator (http://www.es.jamstec.go.jp/) のようなコンピューターでじっくり計算すれば,かなり正確な予報ができると思うのだが.


BBC の天気予報のマークを全部並べるとこれだけある.イギリス人のこだわりは,「いつ天気が変わるか」もそうだが,どんな天気がやってくるかに重点が置かれていて(もちろんそれも当たらないのだが),単なる曇りでも,それがどれだけの厚さなのか,また部分的なのか,空一面なのか,でマークを使い分ける.曇りの表現はいくつかある.曇りにも微妙なニュアンスがあり,日本に住んでいる友人から質問を受けたので,勝手に引用すると,

質問者 日本在住 主婦

Cloudy と Overcast って、どういうニュアンスの違いがあるのでしょう?

回答1. 通信会社勤務,エンジニア

後ろに座ってる英人同僚(26歳女性、ケンブリッジ大物理学科卒,独身で一人暮らし)に聞いてみました。

cloudy は一般的な言葉で、いろんな種類の曇りの総称雲の合間にところどころ青空が見えるような、一時的なものも含む
overcast は空一面に低く垂れこめた曇りで、当分動きそうにない感じ

回答2. 筆者

横に座っているウェールズ人(2児の父,ソフトウェアマネージャー, 日本の心を理解する) に聞いてみました.

基本的に違いはない.天気予報士が気分で使い分ける.
ただ,Cloudy は雨が降るような厚い雲を含み,
Overcastは薄い空一面の雲を指すことがある.

また,霧の都だけあって,霧に関しても,Hazy, Mist, Fog の3つを使い分ける.これらの関係は,

Hazy(もや) < Mist(霧) <Fog(濃霧)

で,Fog が一番濃い霧.霧もわりと局所的で,テムズ川や,運河のせいか,全く前が見えなくなるような濃い霧に遭遇することがしばしばある.このへんのニュアンスはけっこう難しくて,テレビなどの天気予報をじっくり理解するのは実は大変なのだ.

さて,今日の実際の天気は,曇り,マークで言うと,

であった.

 

   2004/3/26 Fri. 晴れ


■イギリス人が日本で食べるもの

今回,イギリス人たち日本に出張に行った.正確に言うと,ウェールズ人と,イングランド人の混成隊だが,その違いを論ずるほどの差は見られなかったので,まとめて日本でのイギリス人の食を観察してみよう.

はじめていくと,彼らが食べさせられるのが,寿司.イギリス人にはじめての日本出張が決まると,まず周りに言われるのが,

「生の魚を食わされるぞ!」

イギリスのスーパーでも,一応「SUSHI」は売っているものの,たいていは手を出さない.食べたといっても,到底は寿司と呼べないような代物を食わされて,変な印象を持ってしまっている.

さて,初めての寿司だが,あるイギリス人の同僚は,初めての生の魚を口に持っていくとき,手が震えているのがはっきり見て取れた,と今でもからかわれている.ただし,おいしい店に行っても,イマイチな店に行っても,私に遠慮しているのか,一様に「おいしい」という.味の差はあまり良くわかっていないと思う.食べなれていないので,これはある意味仕方がないと思う.はじめに「箸使える?」と聞くが,もともと中華料理を食べるため,箸はわりと上手に使う.

マグロはもともとおいしいスペイン産がイギリスで食べられるし,赤身なので,結構イギリス人の舌に合うようだ.あと,生でないためか,アナゴも結構人気がある.が,海苔など気持ち悪いようだし,とにかく,寿司はあまり人気がないのだ.

何日かたつと,「肉が食いたい」と言い出す.「チップス(フレンチフライのこと)が食べたい」とも言う.人気があるのは,とんかつ,韓国焼肉,焼き鳥だ.とんかつはかなり人気が高く,そればかり食べている人もいる.焼き鳥は甘辛いソースが人気の秘訣らしい.

会社の近くには,アンナミラーズがあるのだが,結構ここにも行くらしい.あとでからかうと,「パイが食べたかったんだよ.決して他の目的で行ったわけじゃない」というのだが,怪しい.

出張が終わるあたりで,「で,何がおいしかった?」と聞くと,「ホテルの朝食は悪くなかった」.おいおい.

 

   2004/3/12 Fri. 雨


■ロンドン一(2)

前回のフィッシュアンドチップス屋は肩透かしを食らったが,今回はローストビーフ.ローストビーフといえば,サンデーローストという言葉もあり,日曜に家族みんなで集まってお父さんが切り分けて食べるというもの.今回は,その由緒正しき伝統料理を,Simpson's-in-the-strand でいただく,という企画.ロンドンでローストビーフを食べたいんだけど,と聞くと,10人中 9人は名前を挙げる名店だ.

この Simpson's,1828年にチェス場として立てられ,1983年まではメインダイニングは女人禁制だったという歴史を持つ.100年以上の歴史といわれると,無条件にありがたがってしまうのだが,中に入ってみると,以外に気さくな店員がいて,そんなに入りがたい雰囲気ではない.ここは一応ネクタイ着用の店なので,今回ばかりはネクタイにジャケット着用で臨んだ.

さて,メニューはやはりロースト肉を中心に構成されている.非常に天井の高い室内には,ローストビーフを載せたワゴンを押す店員が巡回している.主菜にローストビーフと,前菜に,えびのパテを頼む.さて,まずパンをかじると,おいしい.良いサインだ.前菜も悪くない.

さて,お待ちかねのローストビーフのカーヴィングだ.ワゴンがやってきて,どの焼き具合がいいか聞いてくる.ワゴンの上の肉は,20人以上が食べてもなくならないぐらいの塊だ.レアを頼む.すると,ウェイターはすっ,すっ,と3枚切り取って,皿の上に広げた.「あれ?それだけ?」と少し物足りなく感じる.そこに,グレービーソースをかけて,ホースラディッシュ(ピリッと辛いカブ),キャベツ,そしてヨークシャープディングを盛り付ける.

肉はレアだが,きちんと中まで火が通っていて,とてもやわらかくておいしい.何より,グレービーソースがおいしいのだ.いつもグレービーソースは,なんか人工的な感じがして,「あーしょうゆがかけたいな」などとフトドキな言葉を口にしたりするのだが,ここのグレービーは,肉汁とワインの味がしっかりして,逸品だ.ホースラディッシュも,ちょうど良いピリ辛さで,ローストビーフが進む.最終的には,肉の量はむしろ多いぐらいで,とても満足した.ここは,Cicago とか,Stomp とかの劇場の目の前なので,ミュージカル前に食べに来ても良いのではないかと思う.

Simpson's-in-the-strand http://www.the-savoy-group.com/simpsons/

 

   2004/3/6 Sat. 曇り


■ロンドン一

イギリスの代表的な食べ物といえば,フィッシュアンドチップス.

引越しをする前は,Oliver's というお気に入りのレストランがあったのだが,引っ越して遠くなったので,新しい店を開拓しに行くことにする.行ったのは, リージェントパークの西,Sea Shell という店.

ガイドブックによると,「ロンドン一おいしい.いつも行列.ロールスロイスで食べに来る人もいるほど.」だという.期待に胸を膨らまし,ロンドン市内へ車を走らせる.

店に入ると,ファミリーレストランのような内装.ごく普通の店だ.定番のコッドアンドチップスを注文する.熱々のコッドと,チップスが出てきた.食べてみると,確かにおいしいが,「うまーい!」まで行かない.もう一息だ.こうしてみると,Oliver's のうまさがより実感される. 来週もまた新しい店を探してみるか.

 

   2004/2/14 Sat. 曇り


■稲本!

フラム Fulham の試合を観戦しに言った.

特にサッカー好きというわけでもないが,わざわざイギリスまでやってきてがんばっている稲本を見に行ったのだ.ホームの試合.ほぼ満員.やはりサッカーはイギリスではとても人気がある.

しかし,フラムの試合場はとても貧弱で,プレハブの屋根の下,プラスチックのイスが並んでいる.席は最前列で,ちょうどアウェイの人たちとの境界あたりの微妙なところだった.この試合場,サイドラインから客席までが 2m ぐらいしかなく,ラインアウトしたボールが客席にモロに飛び込む.その代わり,かなり間近で選手の足さばきなどが見られる良い席だった.

実は,サッカーはアウェイの方が面白いかもしれない.アウェイ側といったら,わざわざファンがはるばるやってきて,応援を繰り広げる.はじめから総立ち.応援歌を歌い続けている.線審が微妙な判定をしようものなら,全員がいっせいに線審を指指し,罵声を浴びせ,ペットボトルを投げつける.ブーイングも,かなり堂に入っていて,空気がびりびり震えるようなブーイングだ.結局試合を見ているより,アウェイの応援チームを見ているほうが面白かった.

結局試合は 0-0 で引き分け.日本の Jリーグのように Vゴールはないので,そのまま終わり.しかも稲本は出場せず.でもかなり面白かった.

 

   2004/2/7 Sat. 曇り


■イギリスの引越し

さて,一軒家からフラットに引っ越すことにした.ちなみに,フラットというのは,日本で言うマンションとか,アパートとか言う意味.

日本のマンションの定義は,国土交通省では「中高層(三階建以上)で分譲・共同住宅、鉄筋コンクリート・鉄骨鉄筋コンクリートまたは鉄骨造りの住宅」だそう(注)なので,鉄骨を使わないイギリスの建物はマンションとは呼べず,かといって,アパートという言葉はしっくり来ないので,やはり「フラット」というしかない.こちらでフラットといったら,単語の意味どおり,「同一階の数室からなる住居」という意味.対して,一軒家は,デタッチド・ハウス(detouched house) といい,また,2軒が合体して,2世帯住宅のようになっている家は,セミ・デタッチド・ハウス(semi detouched house)という.

今回の家は,あまりイギリスらしい雰囲気がないので,なぜかと考えて行き着いた結論は,暖炉がないこと.これまで見てきたイギリスの家は,どこもリビングの真ん中に,デーンと暖炉があって,その上に飾り皿とか写真立てなどが置いてあって,またクリスマスのときはクリスマスカードでいっぱいになる.その暖炉がないと,何かリビングがしまらなくて,部屋はきれいなのだが,イギリスらしくない.

フラットの広さで言うと,日本のマンションと対して変わらないのだが,広く感じる.天井が高いからだと妻は言う.そう聞いて見回してみると,確かにそうかもしれない.天井の高さ,カーテンの作り,そして家具,廊下の広さ,皆少しずつ日本のものとは違い,総合してイギリスらしい家になる.帰任するときにはイギリスの家具を買って帰ろうかと話をしているが,そこだけイギリス式になっても,どうだろうか.

注: 平成12年「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」上では,「2以上の区分所有者が存する建物」と,一区分しかない場合はマンションと呼べない.普通二区分以上あると思うけど.http://www.u-netsurf.ne.jp/nkr-mm/orixgrp/opinion/main_021120.html

 

   2004/1/31 Sat. 雨


■STOMP

STOMP を見に行った.劇場はそれほど大きくなく,他のミュージカルなどと見比べると,あれ,これだけ?ぐらいの大きさしかない.しかい,彼らはマイクなしで,そのままの音で勝負するので,ある程度の小さいところでないと楽しめない.

席は前から7列目の真ん中.まずまずの席.まず,一人が出てきて,デッキブラシで掃除していく.そのうち,だんだんリズムを取り始め,だんだん人の数が増えてきて,最後はみんなそろって演奏を始める.せりふは一切なし.モップやビニール袋など,ありふれたものだけでリズムを取り,演奏していく.

一番気に入ったのは,マッチの1本だけ入ったマッチ箱をみんなで持ってやる演奏で,マッチ箱ひとつでここまで演奏できるか?と思わせる.ストーリーはないのだが,結構ユーモア満点で面白い.公演の長さもちょうど良くて,かなりおすすめ.

 

   2004/1/29 Thu. はれ,時々ふぶき


■晴れ,時々吹雪.

イギリスの天気は移り変わりが早いことはこのページに繰り返し書いたが,今日の天気は雲ひとつない晴れから,夕方にかけていきなり雲がやってきて,もりもり雪を降らせはじめた.

みんな車通勤なので,あわてて帰り始め,道は大渋滞.高速道路(Motorway)に向かう道のあちこちで立ち往生する車もあり.結局いつもの 3倍ぐらいの時間をかけて帰宅したが,帰り始めてから1時間ぐらいでまた晴れ間が出てきた.結局家に着くころには元の晴れの天気に戻っていた.

雪で明日は会社に行かなくて済むかな,と思っていたが,翌日は雪も溶け,普通に戻っていた.この日がイギリス南西部では2003-2004年冬で一番雪の降った日となった.

 

   2004/01/01 Thu. 晴れ


■ 新年

あけましておめでとうございます.イギリスで迎える2回目の新年は,また家でビック・ベンの時計を見ながらそばをすすった.

今年も宜しくお願いいたします.

 

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