Ice hotel,
Jukkasjarvi
期間 2/10 2003-2/14 2003
通貨 SEK 1 = 15 YEN (2003)
航空会社 SAS Skandinavian Airline
渡航費用 mileage のため無料
滞在費用 160,000 YEN/一人 (hotel+Activity)
国柄 ICE HOTEL,犬ぞり,トナカイ

 


               
2003/02/10 SK1530 London Heathrow 06:45 - Stockholm 10:10 2h25m
SK1044 Stockholm 11:05 - Kiruna 12:40 1h35m
BUS Kiruna Airport 13:30 - Jukkasjarvi
(Ice hotel)
13:50 20m
Activity Snow mobile 1 1/2 hour tour (795SEK/p) 15:00 1h30m
2003/02/11 Activity Dogsled Tour with lunch (2080SEK/p) 11:00 4hrs
2003/02/12 Activity Raidu (1025SEK/p) 09:30 4hrs
Activity Ice massage (450SEK/p) 19:00 25min
2003/02/13 Activity Ice sculpting (410SE/p) 13:00 2hrs
Activity Jasrat (Theater 250SEK/p) 22:00 50min
2003/02/14 BUS Jukkasjarvi
(Ice hotel)
12:00 - Kiruna Airport 12:20 20m
SK1045 Kiruna 13:15 - Stockholm 14:45 1h30m
SK1523 Stockholm 16:05 - London Heathrow 17:50 2h45m
          total   8h55m

 


Jukkasjarvi

ICE HOTELで一躍有名となった

北極圏の北 200km の地

ラップ人(サーメ人)地域,96/12/07,自然遺産/文化遺産

朝6:45の飛行機で北に向かう.UKにいる時点で日本より北にいるのだが,さらにラップランド Lap land と呼ばれる北欧のさらに北の地域を目指す.ここでサーメ人は,トナカイとともに暮らす.サーメ人によってこのラップランドは独特の文化と自然環境を併せ持つ.その生活文化と自然が複合的に世界遺産に指定されている.そもそも世界遺産は大半が文化遺産で,人間が作ったものを評価して世界遺産に指定している.自然遺産はそもそも少なく全体の20%程度,複合遺産となると全体の3%程度でしかない.単に氷のホテルに泊まりに行ってオーロラを見るだけではない魅力がある地域だ.

世界遺産は年々見直されるのでに対して詳しくは UNESCOのサイトを参照ください.日本のサイトもあるのですが,内容が貧弱なので本家を見るべきだと思います.

ストックホルム Stockholm 行きの飛行機はわりとビジネスマン風の人が多く,朝早い便とあって旅行に行く人は少なそうだ.

ストックホルムは針葉樹林の森の中に忽然と現れる.すでに外はだいぶ寒い.ストックホルムで入国するときに「Ice hotel に行くの?」と聞かれた.ストックホルム Stockholm - キルナ Kiruna 間のフライトはさすがに観光客ばかりだ.だんだんと飛行機の窓が端から凍っていく.空気中の水分が凍って丸い虹が見える.ボスニア湾の海が凍って白と黒のモザイクが見える.1時間余りで飛行機は降り始め,白い雪で覆われた空港に着陸した.


キルナ空港

Kiruna Airpot, Kiruna ,Sweden, Yuichiro Nakamura, 2003

キルナ Kiruna の空港は小さい建物が1つあるだけ.ICE HOTEL の小さい札を持った人がいた.特にバスは予約していなかったが,その場で話してバスに乗せてもらった.空港からユッカスヤルビ Jukkasjarvi まで 20分ぐらい10数kmの道のりをゆっくりとバスで向かう.

しばらく行くと「ICE HOTEL」の看板で左に曲がり,小さな町に出た.ここがユッカスヤルビ Jukkasjarvi.キャビンと氷でできたホテルを横目で見ながらレセプションへ.日本人のガイドさんが常駐していた.


オーロラハウスの天窓.2部屋でひとつの建物

Aurora House, Jukkasjarvi, Sweden, Yuichiro Nakamura, 2003

今日,明日泊まるのが Aurora House.Aurora House は ICE HOTEL のすぐ脇にある.2ベットルームで天窓が付いている.天窓からオーロラが見えるという触れ込みのキャビンだ.窓は3重になっていて結構大きい.2棟で1つの建物になっている.木造で床がタイル張りになっている.暖房は十分に入っていて暖かい.2ベットルームあり,リビングには流しがあり,トイレ,シャワーもある.バスタブはない.入口付近には服を乾かすような空間がある.水もふんだんに出るし,快適な宿だ.

レセプションの隣の建物が防寒着などのレンタルをするところになっていて,エスキモーのような帽子,2重になったスノーブーツ,もこもこの防寒着上下を無料で貸してくれる.


アイスホテルの中

Ice Hotel, Jukkasjarvi ,Sweden, Yuichiro Nakamura, 2003

アイスホテルの中を探索

Aurora Houseに泊まる限りICE HOTELには自由に出入りできるが,泊まっていない人は入場料を取られる.入口のドアはトナカイの皮と角で作られ,入口の脇には氷の看板に「ICE HOTEL」と掘り込まれている.中に入ると,入口の脇に氷のソファと氷のレセプション,その奥の左右には客室が広がっている.中をのぞくと,氷のベットにトナカイの皮がしいてあり,部屋の入口は布のカーテンがあるのみ.もちろん壁,天井も雪と氷でできている.さらに入口から奥へ向かうと,氷のシャンデリアと机,右手にボトルの形をした入口をくぐるとそこは「ICE BAR」.氷のカウンター越しにバーテンがトルネ川からとった氷のグラスに入ったカクテルを作ってくれる.客はそこでカクテルを受け取って,氷のイスに座ってそれを飲む.中は冷凍庫の中といった感じで寒い.

 

■ スノーモービル体験 Snow mobile 1 1/2 hour tour 15:00-16:30 (795SEK/p=11,900円/人)


スノーモービル

Snow Mobile, Jukkasjarvi ,Sweden, Yuichiro Nakamura, 2003

15:00から Snow mobile 1 1/2 hour tour に行く.一人1台の場合と,2人で交代しながらで料金が違う.全部自分で運転する.まず英語で簡単に説明を受ける.基本的に左のレバーを握るとブレーキ,スロットルは右の親指で操作する.一通り説明し終えると,最後に「運転はあなたの責任ですから」といい,

「じゃ,ついてきて」

といってガイドはさっさと行ってしまった.仕方ないので,恐る恐るブレーキを離してスロットルを操作すると前にそろそろ動きだした.スノーモービルの幅ぎりぎりぐらいの雪道を行く.少しでも道を外れるとスノーモービルが雪に埋まって動けなくなるので慎重に道を外れないようにする.バイクのように曲がりたいほうに体を傾けながら曲がる.周りの林は木に雪が積もり,くねくねとした道を抜けていく.わだちにハンドルが取られるのと戦いながら,だんだん慣れてきてスピードが出せるようになってきた.途中凍った湖の上を何度か抜ける.湖の上はスピードが出せる.50km/h でも結構怖い.雪のうねりでスノーモービルは激しく上下する.ちょうど夕日の時間なので,空が赤く染まってその赤と白く凍った湖の対比が美しい.だんだんと丘を登り,湖と山々,そして夕日を見渡せるところに出た.とても楽しいスノーモービルツアーだった.ただし,スノーモービルはうるさいのと,ガソリン臭いので,それが気になるとだめかもしれない.スノーモービル自体の操作はスクーターのような手軽さ.しかも普通いけないところに結構スピードを出していけるので良い.

ホテルの売店でポストカード(6SEK=90円)と切手(10SEK=150円)を買う.ホテルのレストランを予約した.そんなに広くないが悪くない雰囲気.455SEK(6,800円)と555SEK(8,325円)のコースを頼む.この地にあってなかなかおいしく,トナカイ肉のテンダーロインステーキは,獣臭くもなく,肉もとても柔らかでおいしかった.パンの代わりにクラッカーのようなものが出てきて,はじめは余り感じなかったがだんだんおいしくなって止まらなくなる味だ.デザートは Lingonberry(こけもも) と Cloudberry(ホロムイイチゴ=木苺の一種) が出てきた.余り食べなれない味.おいしいかといわれるとウーンといいたくなるが,そんなに悪くはない.このレストラン,高いが,かなり満足度は高いと思う.

夜ICE HOTELのICE BARを見学しに行く.かなりたくさんの人でいっぱいになっていて,部屋が寒くて行き場のないICE HOTELの客が「とりあえず酒だろ」という感じで盛り上がっていた.

Auora House に戻る.割と空は晴れていて,星が見えるがオーロラらしきものは見えないまま,寝てしまった.

次の日朝7:00に目覚ましをかけるが,起きられない.昨日はたいしたことをやっていないのだが,結構疲れているかもしれない.

朝食はレストランと同じところで,ビュッフェ.シリアルとか,ソーセージ,卵など普通.オレンジジュースが100%でなくていまいちだった.朝食のゆで卵は 5分版と 10分版が別々におかれている.ゆで卵のゆで時間,筆者は4分30秒が好きなので,ちょっと物足りない.

部屋に戻って完全装備になる.上はダマールを着て,セーター・フリース・ジャケット.下はやはりダマールを着て,さらにタイツをはいてズボン・雨具の下,厚手の靴下と2重になっているブーツ.頭は耳まですっぽりかぶる帽子.手はスキーの手袋.カメラは単三リチウム電池を入れてかばんの中にいれ,冷えすぎないようにする.デジカメはもともとリチウム電池なので問題ない.

 

■ 犬ぞり体験 Dogsled tour with Lunch 10:00-14:00 (2,080SEK/p=16,200円/人)


犬ぞり

Dogsled, Jukkasjarvi ,Sweden, Yuichiro Nakamura, 2003

犬ぞり動画 Real Video / se_i_dogsled.rm (141kbytes)

集合場所は川のほうでこのアクティビティだけ異なる.近づくにつれ,犬がひたすらワンワンいっているのが聞こえる.相当たくさんいるようだ.行くと犬はもうすでにハーネスをつけられ,一直線に並んで今にも走り出しそうだ.というか,何匹かはもうすでに前に進もうと必死で雪をけっている.ソリは犬が力を帰るたびに前が持ち上がる.すごい光景だ.ソリは木製の4人のりで,ガイドが後ろに立つ.ソリにはトナカイの皮がしいてある.この皮,何気に暖かい.あなどれない.

ソリを固定していた鉤をはずしたとたん,すごいトルクでいきなり前に進む.犬たちはそれこそ一心不乱に前に向かって走り続ける.

もう誰にも止められない.

ソリは12頭の犬たちに引っ張られ,林の中の道を右に左にぶつかりながら走る.10km/h〜20km/hぐらいのゆっくりしたスピードだが雪が近いので速く感じる.このけなげな犬たちにこんなソリを引かせて良いのだろうか,などと考えてしまうが,彼ら彼らなりに楽しんでいるように見える.しばらくすると,犬たちも疲れてきて,犬が「ハッハッハッ」という息遣いが聞こえる.舌もだらんとたらし,たまに道の脇の雪にかぶりつきながら前へ前へと進もうとする.

まいるのが,彼らは走りながらウンチをするので,たまに前足だけで器用に走りながら後ろ足だけしゃがみこんでスピードを落とさずに用を足す.それがほかの犬に蹴散らされて後ろにとんでくる.12頭の犬が順番に用を足すのでそのために息を止めて臭いのを吸い込まないようにし,蹴散らされた物体の軌跡を見逃さないように気を配る.

林を抜けると川に出たり湖に出たりしてどんどん風景は変わっていく.犬たちはとにかく前しか見ていない.分かれ道でガイドが「右!(スウェーデン語)」とか「左!(スウェーデン語)」とか言って曲がらせようとするが,彼らは聞く耳持たず必死で前に進む.最後はガイドがブレーキをかけてソリを止めると,犬たちは「何だよ」とでも言いたげな表情で後ろを見て,そこでガイドが「右!(スウェーデン語)」と改めていうと「あー,右ね」という感じでやっと曲がる.犬ぞり歴15年のガイドでもこれなのだから,犬たちをコントロールするのは大変そうだ.

客は基本的にそりに座っているだけだが,結構アップダウンがあり,そのたびに体を前後に動かしたりして結構腹筋を使う.1時間半ほどで小屋に出る.そこで休憩.犬たちはまた鉤でそりを固定され,たまらず雪に体をこすり付けて冷やす.小屋でガイドたちがランチを作る.中は暖かい.マッシュポテトとムース肉のシチュー,なかなかおいしかった.厚めのチャパティのようなパンが出てきておいしかった.

ランチの間待たされていた犬たちはその間も前に進もうとして,足元の雪がえぐられていた.帰りは一番前にのる.とても爽快.コースは28kmの周回コースになっていてずっと違う景色が楽しめる.だんだん犬たちも疲れてきて,最後の湖の直線はかなりはーはーいっていた.しかし,ゴール近くなってソリ同士が並んで競争になると,また負けじとスピードが上がる.

ガイドの話では彼らは生まれたてのころからえさの与え方や母親との接し方などずっとソリ犬となるべくして育てられるとのこと.1歳半になるまでに選別され,短いコースで練習した後プロのソリ犬となる.チーム編成は随時変えられ,たとえば気温が低いか高いかによってもチームは変わる.気温が低いほうがスピードが出る.先頭はリーダー犬.後ろには力のある犬が配置される.

4時間かけて犬ぞりは終了.なかなか楽しい体験だった.

サウナに行ってみる.サウナは女性専用時間,混浴時間,男性専用時間とあり,男性専用時間まで待てなかったので混浴時間に一人で行く.どうなっているかわからないので一応水着を持って行ったが,サウナの扉を開けたとたん,

タオルすら巻いていないドイツ人カップルが3組いて,「ハーイ」

といっせいに言われる.あまりの状況にたじろぐが,言われた手前,そのまま扉を閉めるわけにも行かず,入るしかない状況の中,頭の中で「トホホ」とつぶやき,仕方なく腰に巻いたタオルをはずしながら奥に入って小さく座る.中は暗いのでそれほど見えないのだが,それにしてもこの状態,いかんともしがたく,皆が出るまで必死で我慢してから出た.でも彼らはサウナが終わったわけではないようで,またシャワーをあびてサウナ室に戻っていった.自分は「I give up!」といって帰ることにする.服を着て出るところで日本人カップルがちょうど入ってくるところだった.果たして.


ユッカスヤルビ教会

Jukkasjarvi church, Jukkasjarvi ,Sweden, Yuichiro Nakamura, 2003

ホテルから東へ900m言ったところにこじんまりした教会,博物館とカフェがあるというので行ってみる.この街ユッカスヤルビ Jukkasjarvi は人口600人しかいないところなのでたいしたものはないのだが,途中スーパーが1軒.普通に肉とか牛乳とかを売っている.ビールもある.道をてくてく歩いていくと,一人の人がトナカイを連れてこちらに向かってきた.何のことはなくすれ違っただけなのだが,道端をトナカイを連れて歩くのは普通じゃない.思わず写真を撮ってしまった.しばらくすると今度は道の向こうから「しゃんしゃん」と音がするのでそちらを見ると

ごく普通にトナカイぞりが通り過ぎる.

すごいところだ.雪道を900m行くのに20分ぐらいかかった.土産屋とカフェがあった.

またホテルに戻る.ICE HOTELの入口で写真を取っている人がいるので見てみると,ウエディングドレスを着ている.ここの氷でできた教会で結婚した人たちだ.彼らは隣の隣のキャビンに泊まっている人たちだ.

夜ご飯はまた900m離れたカフェに行って食べる.普通のメニューとビュッフェとがあり,ビュッフェは170SEK(2,550円).今日はサラダ,パンとジャガイモ,ハッシュしたトナカイ肉のシチュー.シチューは少し塩辛いがまあまあ.この地方の料理は少し塩気が強いのだろうか.ビールはラガーで日本の味に近かった.帰りはその辺のソリを拝借して帰ってきた.このあたりは自転車感覚でソリを使う.足でソリをけりながら進むと結構楽に進める.キルナ Kiruna の街では,本当に,人々が自転車のようにソリにチェーンロックをかけて「駐ソリ」する光景が見られた.ワインでよい感じに酔っ払い,冷める前に宿に着いた.

今日はなんとなく夜更かしし,持っていた本を読む.オーロラが見えないか期待して時々窓から外をのぞくが何も見えない.24時近くまで粘るが,月が煌々と照っているばかり.どちらに見えるか方角もわからないし,どのくらいの明るさかもわからない.また,雲があるので,雲の白さが紛らわしい.窓からは何も見えないが,とりあえず外に出てみることにする.ホテルのガイドによると,ホテル裏手の川のほうまで歩いていく.しかし,新しくできた劇場がまばゆいばかりにライトアップされていて,全く観測には適さない.また部屋に帰る途中,空にゆらゆらと光る黄色の光の帯を発見.雲かどうか判断しかねていると,その線がすーっと伸びて空の端から端まで光の帯が出来上がり,まさにカーテンのようにゆらゆらとはためく.すごい.数秒〜数十秒ぐらいのペースで出たり消えたりしている.

このまま写真を撮影しようか妻を起こそうか迷ったが,とりあえず部屋に帰り妻を起こし,宿の脇で三脚を立てて何度か写真を撮る.一番のピークはすでに過ぎてしまったようだ.10分もすると何もなくなり,ただの星空になってしまった.しかし,このAurora House,ほとんどは南向きに作られていて,この方向では西に出るオーロラが見えない.

3日目,ICE ROOM に移るので,荷物をまとめてレセプションに持っていく.ICE ROOMは19:00まで入れない.なぜなら,ICE HOTELの部屋自体見学の対象で,彫刻家が作った作品が展示されているからだ.その観光客のために日中はホテルを解放しているのだ.スイートの部屋はそれぞれ別々の彫刻家の作品が部屋になっている.スイートは2003年の場合25部屋あり,それぞれぜんぜん違う部屋になっている.入口を入ると氷のレセプション,氷のソファと氷の明かりがついていて,その正面が回廊になっていて氷の柱の並ぶ奥に氷の噴水がある.氷の噴水は溶けないように油が使われている.中は氷の中なので-5度ぐらい.音がこもって独特の雰囲気がある.空気が流れないのと,窓がないので少し息苦しい感じがする.ICE HOTELは川の氷の上に作られているので,春になるとそのままホテルは溶けてなくなってしまう.

 

■ トナカイぞり体験 Raidu 9:30-13:30 (1025SEK/p=15,300円/人)


トナカイぞり

Reindeer sled, Jukkasjarvi ,Sweden, Yuichiro Nakamura, 2003

これは Sami (サーメ人)の人々の生活を知るというものだ.彼らはトナカイとともにこの地で生活している.この極寒のちでの文化そのものと,この川と渓谷で形作られる自然が世界遺産に登録されている.Sami (サーメ人)は端的に言い表せばトナカイと暮らす人たちで,生活の中でトナカイが重要な役割を果たす.スウェーデンのトナカイは一匹残らず誰かの持ち物なのだそうだ.このツアーでは,まずそのトナカイを飼っているところに行く.スノーモービルにそりをつけ,それにまたがって10分ほどいく.まずトナカイにえさをやり,投げなわでソリに使うトナカイを捕まえる.なかなか投げなわがトナカイの角にかからない.何度も失敗した挙句,

結局トナカイを直接つかんだほうが早い

ということに気づき,おとなしそうなトナカイの角を「はっし」とつかんで首輪に紐をかける.いったん紐をかけるとそのトナカイが自分のもので歩きがして,皆うれしそうに紐を持っている.その観光客たちに捕まった不運なトナカイたちがトナカイぞりに使われる.トナカイぞりは1頭立てで,1頭のトナカイが1人を引いて回る.相変わらず出だしの勢いが良いのでそりから振り落とされる人もいた.


トナカイ顔

Reindeer, Jukkasjarvi ,Sweden, Yuichiro Nakamura, 2003

普通トナカイは冬に角が落ちるので半分は角のないトナカイ.でも彼らは独特のトナカイ顔をしているのでわかる.1周10分ぐらいのコースをトナカイと自分だけで勝手に回る.首につけた手綱を引っ張ると止まり,「ホゥ」と言いながら手綱で背中をたたくと加速する.景色はとてもよい.平和なソリ体験だ.


サーメ人のテントの中

Sami Tent, Jukkasjarvi ,Sweden, Yuichiro Nakamura, 2003

その後 Sami(サーメ人)のテントに入る.そこでSami(サーメ人)についての話を聞きながら昼食.巨大なフライパンにバターをいれ,うすぎりのトナカイ肉を焼き,Lingonberry(こけもも)ソースをかけてチャパティのような薄いパンにはさんで食べる.飲み物もまた Lingonberry(こけもも)ジュース.

テントの中は小枝がしいてあり,その上にまたトナカイの皮がしいてある.冷たくはないが,少し寒い.

そのあと教会の脇の土産屋によって終了.もっとSami(サーメ人)の村まできちんと連れて行ってくれると思っていたので少し残念.土産屋でSami(サーメ人)の木のカップを買う.木のカップは素朴で良いが高い!

 

■ クロスカントリースキー体験 Ski Rental 24hrs (295SEK/p=4,425円/人)


夕日の中クロスカントリースキーをする

Cross country ski at sunset, Jukkasjarvi ,Sweden, Yuichiro Nakamura, 2003

まだ明るいのでとりあえずクロスカントリースキーをする.初めてだったので何度か転んだりしたが,何とか進めるようになった.2,3kmぐらいしか滑れていないが,筋肉痛になり,へとへとになってしまった.

17:00からの ICE HOTEL のガイドツアーに参加.レセプションから始まって,寝袋の寝方を教わる.余り厚着せずに長袖,長ズボン,乾いた靴下ぐらいが良いとのこと.寝袋の中に封筒型のシーツを入れて寝る.このホテルは,もともと画家の絵を飾るギャラリーを氷と雪で作り,その珍しいギャラリーで夜を明かした人がいて,それが始まりだという.

 

■ アイスマッサージ体験 Ice Massage 25min (450SEK/p=6,750円/人)


アイスマッサージ中.気温は-5度

Ice Massage, Jukkasjarvi ,Sweden, Yuichiro Nakamura, 2003

ICE HOTEL の中に鍵のかかる特別室があり,氷の部屋でマッサージを受ける.「ICE MASSAGE」という言葉の響きから

「氷の塊を使ってなにやらマッサージをする」

のを期待していたのだが,マッサージ自体は通常のもの.しかし,この部屋窓からマッサージ台までが氷.氷の台に顔を置く穴が開いており,そこに顔を突っ込んでマッサージを受ける.さて,いきなり「じゃ,脱いで」といわれ,この-5度の氷の部屋でパンツ一枚になり,マッサージを受ける.

マッサージ師は「何で日本人はたくさんくるのにマッサージを受けないんだ」といっていたけど,そりゃ,この部屋が寒いからだ.

レストランの地下にはICE BARと違って暖かい普通のバーがあって,そこはそこでにぎわっている.一応パイも食べられるので,それで夜ご飯にする.

バーからの帰り道,またオーロラをみる.しかしこのオーロラというもの,簡単には表現しがたく,単に「美しい」と「カーテンのようだ」などと表現することもできるが,実際に見た印象は確かに違う.今回見ているのがどれくらいの規模のものなのかはわからないが,とにかく空一杯に光の帯が出来上がり,すごいスピードで動く.すごくきれいで不思議な光.


氷のグラスに入ったカクテル

Ice Bar, Jukkasjarvi ,Sweden, Yuichiro Nakamura, 2003

さて,防寒をばっちりしてアイスバー ICE BAR で飲む.ここは机も氷,カウンターも氷ならグラスまで氷のバー.ウォッカベースのカクテルを飲める.一杯 95SEK(1,425円)で2杯目は同じ氷のグラスを使う限り 70SEK(1,050円)で飲める.カラフルなカクテルが氷のグラスに入ってきれいだ.寒いせいか,ぜんぜん酔っ払わない.バーの中は0度以下なので,氷のグラスもなかなか溶けない.そのまま寝袋を持って寝室に行く.部屋の中はドーム型になっていて,入口は布で隠れるようになっている氷で支えられたベットにトナカイの皮がしいてあって,その上に寝袋をおいて寝る.頭まですっぽりかぶって顔だけ出して寝る.結構寝袋の中は暖かく,朝までぐっすり寝てしまったのだが,一緒に寝ていた妻は寒くて大変だったようだ.


アイスルームで寝る

Ice room, Jukkasjarvi ,Sweden, Yuichiro Nakamura, 2003

氷の部屋で迎えた朝,5時ぐらいにトイレに行きたくて目が覚めるが,寝袋から唯一出ている顔に当たる空気で判断するに,余りの寒さに寝袋から出るべきではないと判断.出るには完全にこの暖かい寝袋から体を出し,防寒着を着用し,数十m先のトイレまではるばる行かないといけない.結局我慢してまた寝る.朝8時になると,コケモモジュースを持った ICE GUARDが起こしにきてくれた.せっかくなので寝袋に入っているところを写真に撮ってもらう.とても面白い体験だった.氷の部屋で朝を迎えると,「○○さんは北極圏の内側200kmのユッカスヤルビの氷の部屋で生き延びました - ○○ has survived a night at Icehotel in Jukkasjarvi 200km north ot the Polat Circle」と書かれた証明書 Diploma がもらえる.

朝早速サウナに入って温まる.入口には「Sauna & Hot Spa」と書かれていたが,Hot Spaの方はただの水だった.


トルネ川から氷を切り出す

Ice fro Torne river, Jukkasjarvi ,Sweden, Yuichiro Nakamura, 2003

朝食をとってから散歩をしに行く.川の方では氷を川から切り出していた.川の氷は厚さ1m弱ぐらいで,専用のクレーンで器用に氷の中から取り出しては運んでいく.この川の氷はとてもすんでいて,気泡もなく,土とか葉っぱとかが入っていない.これがアイスホテルの土台となり,アイスバーのグラスとなり,レストランの皿になる.本当に1m先の顔が見通せるぐらい透明な氷.

氷切り場の脇にはサウナ,Hot Spa,そしてDippingするために川に空けられた穴がある.頭のはげたおじさんが一人でやっている.パンフレットでは自らモデルとなり,写真を載せていた.ここは300SEK(4,500円)で好きなだけいられるようだ.なんというか,隠れるところのない川の真ん中で裸でうろうろするにも,周りは散歩する人や犬ぞり,スノーモービルなども通るところ.でも入ってみたい.

昼にメインストリートから北に向かったところにある「CAFE」に行ってみる.そこは「こんなところに?」というところにあり,おじさんが一人でやっている.客もまぁそれなりにいる.地元の人がたまに行く,というところだ.コーヒー25SEK(375円),パイ45SEK(675円)と安い.そこのパイはパイ記事にトマトペーストとチーズなど具を乗せ,オーブンで焼く.チーズがすっぱいがまぁまぁだった.

 

■ 氷の彫刻体験 Ice Scrupting 13:00-15:00 (410SEK/p=6,150円/人)


氷の彫刻を作る

Ice Scrupture, Jukkasjarvi ,Sweden, Yuichiro Nakamura, 2003

レセプションに行くとスティーブンが迎えに来た.どこに行くかと思いきや,氷切り場の脇に連れて行かれ,そこに置かれた 70cm 角ぐらいの氷の塊を指差して,「ではどーぞ」.いやいや.見本を見せるとか,切り方の指導などはないのか?のみを一本渡され,「何を作るんだ?」 いやいや.なんか導入はないの?一応特大氷のビールジョッキを作ろうと思ってきたので,それを告げると,まず塊をチェーンソーで切ってビールジョッキの土台となる出っ張りを残し,ビールジョッキを作った後切り離すことにする.まず取っ手を残して周りを丸くして,中をくりぬいて,最後に取っ手を作って下を切り離してお終い.妻はソリを製作中だったが,途中重要な部分が折れてしまったので,計画変更して城を作ることにした.無事ビールジョッキと城は完成.2時間がかりの作業になった.割とやりだすと夢中になるので楽しかった.


氷のビールジョッキ

Ice Beer mug, Jukkasjarvi ,Sweden, Yuichiro Nakamura, 2003

さて,いそいでビールジョッキを持って部屋に戻る.ビールを注ぐと透明なビアマグの中に茶色のビールがきれいだ.少しのみ口が厚いが悪くない.よくビール用のグラスを冷凍庫で冷やしたりするが,これはもともと氷なので文句無い.しばらく飲んでいたらひびからビールがもれてきてあえなく終了.

 

■ 氷の劇場 Jasat 22:00-22:50 (250SEK/p=3,750円/人)


氷の劇場

Ice Glove Theater, Jukkasjarvi ,Sweden, Yuichiro Nakamura, 2003

Ice Globe Theater という氷と雪でできた劇場に行く.入口で厚い防寒ポンチョとウレタンマットを借りて中に入る.長い雪のトンネルをくぐると円形の劇場になっていた.天井はない.空の星が見える.舞台や観覧席も氷で作ってある.防寒ポンチョは効果絶大で暖かい.上演中は撮影禁止というので先に何枚か劇場の写真を撮っておく.Jasat 自体の意味は良くわからないが民族衣装を着た人たちが出てきて歌を歌い,なぞの白タイツ女が踊りを踊る.まあまあこの劇場の雰囲気とこの歌とでそれなりに良かった.長さも1時間弱でちょうど良いと思う.円形劇場の周りはボックスシートがあってそこの料金は少し高い.劇場の脇にはやはり氷のバーもあったが,誰も入っていなかった.

劇場を出るとまたオーロラが始まった.今日のは滞在期間中最大で,空一面見渡す限りのオーロラ,どちらを見てよいかわからないぐらいの大きさで,行く筋も現れては消え,輪を描いたり,くねくね曲がったりしてムチのように動きながらしなっていき,だんだんと消えていった.よく目が慣れないとオーロラは見えないなどというが,オーロラに照らされて影ができるのではないかと思えるぐらいに明るかった.本当にすごい.

月がかなり明るかったが,オーロラはそれを打ち消すぐらい明るかった.オーロラが10分ぐらいで終わると,またもとの静かな星空に戻った.

この地では異様に高い位置に北斗七星がある.そのひしゃくの先を5倍すると北極星にあたる.北極星はいわゆるStar Navigation で北の方角を示すものだが,ここでは全く役に立たない.なぜなら,空の真上にあるのだ.

またICE BARに行って氷のグラスに入ったカクテルNothern Lights と Doom を頼む.今日はとても混んでいたので,外に出て,暖かい部屋で飲む.すぐに氷のグラスはとけはじめた.空いたグラスに今度はウィスキーを入れて

「ウィスキー・イン・ザ・ロック」を楽しむ.

ICE BARのカクテルとウィスキーで酔っ払ってそのまま寝てしまう.Aurora House の天窓からきれいな星空が出ていた.

空気はとても乾いているので,寝起きはとてものどが渇く.シャワーを浴び,朝食を食べに行く.ジュースをがぶがぶ飲んでのどを落ち着かせる.今回の旅行では犬ぞり,スノーモービル,トナカイぞり,クロスカントリースキーなどやれることはとことんやったし,オーロラも4泊中3泊連続で見られた.ICE HOTEL泊も無事できて,楽しかった.レストランもこの地にあってとても満足のいくレベルだったし,ICE BAR もとても変わっていて,きれいで,楽しい体験だ.日本からツアーで来ていた人たちは,日帰り,もしくは1泊だけ泊まって帰ってしまう.ここは3,4泊ぐらいがちょうど良いのではないかと思う.確かにお金はかかる.今回2人で滞在費,ホテル代込みで33万円ぐらいかかった.でもその価値は十分あると思う.

残りのクローネでポストカードやライターなどを買って,ホテルのバスで空港に向かう.バスの人たちは皆チェックインするので前のほうに座ってぱっと済まし,売店などのぞくがたいした物はない.すぐに搭乗.帰りもオレンジ色のランチボックスだった.中身はポテトチップスとえびサラダ.晴れていたので眺めが良かった.白い大地を離れ,帰路についた.

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