LonelyPlanet
最後の大陸 キリマンジャロ ついに
頂上へ
サファリ! アフリカ
コラム

 


Kilimanjaro N.P.

その2

標準 5日.筆者は高度順化のため6日の

行程で5,895mの頂上を目指す.

 


最後の小屋 Kibo Hut 4,703m

Kibo Hut, Kilimanjaro N.P., Yuichiro Nakamura, 2001

かなり高山病が出てきた.食欲もない.夕食に一応行くが,スープぐらいしか飲めない.今日は18:00ごろには寝て,23:30ごろおきて.0:00には出発してしまうので,何とか体力の方を温存しないといけないのだが,結構みながたがたしているのと,頭痛で寝られない.脈が速い.トイレが近く,3,4回いって,その都度結構な量が出る.典型的な高山病の症状だ.何か食べないとまずいので,ゼリーバー,カロリーメイト,グリコーゲンリキッドを飲む.

高山病の症状

・脈が速い
・尿がたくさん出る
・熱が出る
・頭痛
・どうき,いきぎれ

7:00 Uhuru's Peak 5,895m 7:30
5:30 Gilman's Point 5,685m 8:40
2:25 Hans Mayer Cave 5,150m 9:00
0:20 Kibo Hut 4,703m 9:45

2002/09/29 Sat. 晴 登山5日目

いびきのうるさい奴がいて,みなドアをバタンバタンさせたり,はなをかんだり,咳払いをしたりしてがんばったが,そのいびきの主はグーグー気持ちよさそうにいびきをかいていた.23:30になって,みないっせいに起き出して電灯のない暗闇の中にヘッドライトがせわしなくてらし回る.ついに頂上アタックの出発のときだ.コーヒーを飲んで,ガイドから最後のブリーフィングを受ける.水を2litter持っていくこと.カメラは凍るので暖かいところに入れておくこと.高山病の頭痛はラッキーなことにかなり治まっていて,食欲も戻っている.クッキーをつまむ.またグリコーゲンリキッドをお湯にといて飲む.頂上アタックにはガイドだけが同行する.ウェイターのElias,コックのNico,ポーターのGasparoyは下の小屋でわれわれが変えるのを待つ.0:20.ついに出発だ.

いくつかのパーティは,すでにHutを後にしていて,我々は真中ぐらいの出発だった.Hutの裏がすぐ登りはじめなので,ガイドが先頭になってすぐにきついのぼりを一歩一歩刻んでいく.すでに標高は4,700mを超えているので,ゆっくりとした足取りだ.6:13の日の出をGilman's Pointで迎えるためには6時間で約1,000mをあがらないといけない.地面を,満月に近い月が照らし出し,隊列の影を作っていた.ヘッドライトは用意しているが,月明かりで充分地面が見えるので明かり無しで黒い隊列がいくつも連なって頂上を目指す.地面は富士山の砂走りのような砂地で,足が沈んで上りにくい.幅20mぐらいの砂地をジグザグに登る.少しでも隊列が崩れそうになると,ガイドがきちんと列を守るように制した.1時間を過ぎたところで,1回目の休憩をとる.水を少し口に含む.ジーンズの上に雨具の下,T-Shrits,長袖シャツ,フリース,ジャケット,手袋,毛糸の帽子,というスタイルだがかなり寒い.ここまでずっと登りつづけているのだが,汗は全くかいていない.むしろ手がかじかんでたまに動かしてやらないと凍ってしまいそうだ.長さの調節できるスティックを1本もって,バランスをとるように使う.

さらに上を目指す.寒さはかなりのものだ.が,文句を言ってどうなるものでもない.星がきれいで,うっすらとみえる雲海と,その中に Mauenzi 峰の岩山が浮かんで幻想的な雰囲気を出している.その景色の中を,ただひたすらに上へ,上へ.2時間したところで,Hans Mayer's Cave 5,150mについた.Cave といっても,岩の下に6畳ぐらいのスペースがあるようなところだ.気温-5度.魔法瓶のお湯でコーヒーを入れて飲む.うまい.あったまる.またすぐに出発.いいかげんこのかわりばえのない山登りもいやになってきた.ガイドのDavidはあとどれくらいとは言ってくれないし,自分が今どこにいるのかも良くわからない.高山病でまた頭が痛くなってきたし,だんだんいらいらしてきた.我々は割と良いペースを守っているので,いくつものパーティを抜かしてきた.だんだんつらくなってきて,休みがちになる.


ギルマンズ・ポイント 5,685 m ここでキボ峰上のリッジに立つ.

Gilman's Point 5,685 m, Kilimanjaro N.P., Yuichiro Nakamura, 2001

集中力を保たないと,頭がぼーっとして倒れそうになる.体がよろけるとアシスタントガイドの Msambaa が腰のあたりを支えてくれる.彼は英語は話せないが,もう少しで Gilman's Point であることを教えてくれた.確かに足元がだんだん岩場になってきている.もうしばらく登ると,茶色い板に黄色い字で書かれた看板が目に入った.

「Gilman's Point」!

ついに キリマンジャロ Kilimanjaro のクレーターのへりに立った.最高高度はまだ先だが,ここでも旅行者は「登頂」の称号を得ることができる.かの椎名誠もここどまりで降りてしまったらしい.思わずガイドと抱き合う.


朝日に染まる頂上の氷河

Glacier, Kilimanjaro N.P., Yuichiro Nakamura, 2001

コーヒーを飲み,だんだんと赤みを帯びた空に目をやる.現在5:30.あと40分あまりで夜明けだ.Gilman's Pointはあまり広くなく,あまり頂上という感じがしない.ガイドは「体も凍えるし,高山病が出る前に,Uhuru (最高地点 5,895m)までいこう」という.僕はてっきりここで日の出をみると思っていたので,少しガイドと話し合いをしたが,とりあえずもう少し進むことにする.


頂上の尾根から見た朝日日の出は 6:13AM

Sunrise, Kilimanjaro N.P., Yuichiro Nakamura, 2001

6:10になって,ついに空が光だし,6:13に太陽が顔を出した.アフリカ大陸最高峰を朝日が照らす.同時に我々も朝日を浴びる.このKilimanjaroの山頂にいるのものだけがこの朝日を目に焼き付けることができる.眼下はほとんどが雲海になっているが,雲の切れ間から地上のサバンナも見える.3分ほどで朝日が雲海の上に真円の太陽が現れる.この朝日の中,Uhuru Peak (5,985m)をめざす.

このあたりはクレーターのへりなので,尾根づたいに緩やかに登る.2002/9/29 7:00AM ついにアフリカ大陸最高地点.Uhuru Peak(5,985m) についた. 大きな標識と,銅版のプレートがある.


ウフル・ピーク 5,895m アフリカ大陸最高地点でコーヒーを飲む.

Uhuru's Peak 5895m, Kilimanjaro N.P., Yuichiro Nakamura, 2001

ついにやった.

Kilimanjaro の頂上でコーヒーを飲む.

これぞ Kilimanjaro Coffee? 頂上にはノートがあり,それにサインする.周りには氷河があり,クレーターもなんとなく見える.30分ほどで頂上を後にする.余り長くいると,高山病が出てしまうのだ.8:40にGilman's Point までもどり,あとは砂走りの要領で一気に高度を下げ,9:45にはKibo Hut(4,703m) まで降りてきた.すかさずウェイターの Elias が飲み物を出してくれた.小屋に広げっぱなしにしてある寝袋にそのままもぐりこみ,1時間ほど仮眠する.砂走りで全身砂まみれだが,そんなことはお構いなしだ.11:00ごろ朝食をとり,ポーターに荷物を預けて11:35に今日の宿であるHorombo Huts(3,720m)に向かう.

3時間のくだりだが,疲れきったこの体にはつらい.高山病自体は高度を下げるごとに楽になるが,つかれと相殺されてつらい.Horombo Huts(3,720m)に14:30につくとへとへとだ.とりあえず休みたいので,昼食はパスして夕食まで寝た.夕食をスープ,チキンカレー,インゲン,サラダまた18:00には寝る.


Horombo Hutsの朝日に染まる雲海

Horombo Huts, Kilimanjaro N.P., Yuichiro Nakamura, 2001

2002/09/30 Sun. 晴 登山6日目

朝6:00に Elias が起こしにくるまでぐっすり寝てしまった.よほど疲れていたのだろう.いままでこんなに寝つづけたのは初めてだ.朝食はパン,パパイヤ,ゆで卵.7:15には Marangu Gate に向けて出発する.今日は2日分の登り行程を1日で下りる.日が照っているが,まだ寒いので,ジーンズに長袖ジャケットを羽織ったまま出発する.高山病もすっかりなくなって,軽口をたたきながらおりる.まぁらくちんな行程だ.だんだんと木が高くなり,雲海の中をくぐって,その下に出ると太陽がさえぎられて少し涼しくなった.9:45に2h30mでMandara Hut(2,729m)到着.誰もいない.コーラ(US$1)をかって飲む.

登山6日目 Horombo Huts 3,720m ―[時間2h30m↓高度差991m]→Mandara Huts 2,729m―[時間2hrs↓高度差741m]→Marangu Gate 1,970m

またMarangu Gate(1,970m)へと出発.ジャングルの中はうっそうとして,それでいて涼しい.風で木々がこすれ合う音が心地よい.今回の登山でわかったのは,4,000m を超えると高山病になってしまうということ.悔しいが,僕の体質だ.2時間ほどで,公演の登山口であるMarangu Gate(1,970m)に着く.5日前の登山開始時に記念撮影をしたところだ.

昼食のあと,登山証明書をもらう.ギルマンズ・ポイント Gilman's Point 用とウフル・ピーク Uhuru Peak では書式が異なるようだ.もちろんもらったのは,Uhuru Peak(5,985m)のだ.これで5大陸の最高峰の1つ.Kilimanjaro を制した.各ポーター,ガイドに US$20ずつTipを渡し,モシ Moshiの町に戻る.


Back to Moshi

 

モシの街に戻る.

 


右上の白い塊がウガリ.肉まんの皮みたいな味.

Ugari, Kindoroko Hotel, Moshi, Yuichiro Nakamura, 2001

登山を手配した代理店の用意してくれた Kindoroko Hotel に泊まる.街の端っこにあるが,まぁまぁの宿だ.代理店の人に明日のバス(Moshi-Nairobi)の手配をお願いする.へやにかえるとすぐ,ホットシャワーをあびる.気持ちいい!そのまま砂だらけになった服を洗濯する.だんだんと体と荷物の砂が落ちてきれいな下界の体になった.GPOまで行ってはがきを出し,ホテルにはインターネットカフェがあるので,友達にメールをだした.

夕食は,焼き魚とウガリ.ウガリとは,このあたりの主食で,肉まんのような形をしている.なかはひたすら肉まんの皮の味がする.ビールは Kiboという銘柄にしてみた.このあたりのビールの味ランクは,Kibo<Kilimanjaro<Safari という感じ.ちなみに

Safari は王冠の裏をめくってあたりが出るともう一本飲める.

さて,明日からはサファリだ.

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